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2019年危険化学品に関する法令の新たな動き
時間：2020-03-03
ソース：CNCIC
過去の一年間で、危険化学品に対する監督管理を確実に強化し、加工業界の重大事故の発生を効果的に避け、中国危険化学品管理システムを整備するために、関連部署は複数の法令と制作を発表し
た。企業にとって、法令の新たな動きの中で、化学品のコンプライアンスについて何を注意しなければならないのか。次は2019年にすでに発表した若しくはこれから発表/実施される危険化学品の法令
を簡単に整理しよう。
1．「危険化学品カタログ（2015バージン）の実施案内（試行）」修訂意見の募集に関する通知
2019年3月14日、応急管理部化学品登記センターは「危険化学品カタログ（2015バージン）の実施案内（試行）」修訂意見の募集に関する通知を発表し、社会各業界と関連事業体に対して「実施案
内」中の関連規定と分類情報シートに関する修訂意見を募集した。
現時点の情報では、すでに関連事業体から分類情報に関する修訂意見を集めている。最も意見がフィードバックされている物質に、モノクロロジフルオロメタル、スクシノニトリル、ポリスチレン
ビーズなどが含まれ、それからディーゼル、70％原則と2828エントリーなどのその他の関連意見も見られる。次のステップでは、修訂後の「実施案内」について意見を公開募集する予定。「危険化学
品カタログ（2015バージョン）実施案内」の修訂はすでに応急管理部危険化学品監督管理部の2020年の重要活動として取り組まれ、2020年中に推進、発表される見込み。
2．「内陸水運禁止危険化学品カタログ」（2019バージョン）
2019年5月24日、交通運輸部、生態環境部などの四つの部署が「内陸水運禁止危険化学品カタログ（2019バージョン）」を連名で発表し、発表日より実施し、「輸送禁止カタログ（2015バージョ
ン）」（試行）をその時点で廃止とする。
新しい「輸送禁止カタログ」に基づくと、「危険化学品カタログ」（2015バージョン）内の劇毒危険化学品は全面輸送禁止品種とされ、合計で148種類。「危険化学品分類情報シート」で不安定爆
発物と明記される危険化学品は全面輸送品種とされ、合計で1種類。国際海事組織で輸送禁止とされる危険化学品は全面輸送禁止品種とされ、合計で7種類。水生環境を害し、つまり急性毒性危害が類別
1であるもの、若しくは水生環境を害し、つまり長期危害が類別1である現行の輸送禁止危険化学品は全面輸送禁止品種とされ、合計で148種類（劇毒が75種類、非劇毒が73種類）。「輸送禁止カタログ
（2015バージョン）」（試行）で輸送禁止とされるが、上記規定に該当しない危険化学品は、バラ積みで内陸水路で輸送することを禁止とし、合計で85種類。
上記統計では、重複する品種を差し引くと、合計で313品種の輸送が禁止され、そのうち全面輸送禁止が228種類で、バラ積み輸送禁止が85種類となる。
3．「爆発性危険化学品に関する治安管理方法」（公安部令第154号）
2019年7月6日、公安部が「爆発性危険化学品に関する治安管理方法」を発表し、2019年8月10日より施行することを決めた。「公安部が確定、公表した爆発性危険化学品カタログで、爆発物の製造
に利用できる化学品」について、生産、経営、保存、利用、輸送と処置に関する全面的な監督管理を実行する。
「方法」によると、爆発性危険化学品を対象に、特殊管理コントロール措置を講じなければならない、具体的には次の通りとする。爆発性危険化学品を取り扱う事業体は爆発性危険化学品情報シス
テムを構築し、公安機関の情報システムとのリンケージを実現すること。法律に従い、免許或いは所定証明書類を以って爆発性危険化学品を購入すること。免許或いは証明書類がない事業体及び個人に
爆発性危険化学品を販売してはいけないことと、購入者の情報を真実に記録すること。保存時に専用倉庫を利用し、治安防犯施設を設置すること。輸送中に突発事件や特殊事件が発生した場合、直ちに
公安機関まで報告すること。公安機関と爆発性危険化学品を取り扱う事業体は爆発性危険化学品を対象に電子追跡標識管理を実行して、爆発性危険化学品の流出先、流出量などを監視、記録すること。
4．「作業場にある全ての有害要素に関する職業接触制限値パート1：化学有害要素」（GBZ2.1-2019）
2019年8月27日、中国衛生健康委員会は強制的国家職業衛生基準である「作業場にある全ての有害要素に関する職業接触制限値パート1：化学有害要素」（GBZ2.1-2019）を発表した。新基準は
2020年4月1日より正式施行され、同時にGBZ2.1-2007を廃止とする。
旧バージョンGBZ2.1に比べて、新基準はいくつかの修訂と整備を行い、主要な技術変化は次の通りとする。規範性引用書類（GBZ/T 300、GBZ/T 192など）を6項目、職業接触に関するコンセプト
或いは定義を9項目追加し、28種類の化学有害要素の職業接触制限値を修訂し、8種類の化学物質の中国語或いは英語名、及び8種類の物質のGAS番号を調整し、それから16種類の物質の感作マーク、4
種類の物質の皮膚マーク、14種類の物質の発癌マークを追加し、7種類の物質の発癌マークを調整した。
5．「特別管理コントロールが必要な危険化学品カタログ（第1バージョン）（意見調査書）」
2019年10月16日、応急管理部危険化学品監督管理司は社会に向けて「特別管理コントロールが必要な危険化学品カタログ（第1バージョン）（意見調査書）」に関する意見募集に関する通知を発表
した。当該カタログは応急管理部が工業と情報化部、公安部、交通運輸部などの複数の部署と連携して起草したもので、「危険化学品安全総合ガバナンス方案」（国務院事務室発（2016)88号）の要求
を徹底的に実行し、重大火災爆発事故の再発防止を図り、危険化学品生命周期管理を強化し、特大事故の発生を効果的に防犯、抑制することを目的とする。
カタログに硝酸アンモニウム、イソシアン酸メチル、エチレンオキシド、エタノールなどの四大類（爆発性化学品、有毒化化学品、可燃性ガス、可燃性液体）で合計20種類の危険化学品が含まれ、
各種危険化学品の主要な危険性について説明を行った。これらの危険化学品を対象にした管理コントロール措置に関する法令に、情報プラットフォームの建設、生命周期情報追跡管理コントロールの実
施、統一で規範化したパッケージ管理の実施、厳しい安全生産立入許可、輸送管理の強化、保存定置化管理の実施などが含まれる。
意見募集段階が終了後に、当該カタログの正式バージョン（第1バージョン）は2020年に発表、実施される予定で、その際に企業がこれらの危険化学品を取り扱う場合、関連法令の要求を履行しな
ければならない。
6. 「有害廃棄物識別基準の一般規則」および「国家有害廃棄物名録」（意見募集草案）
有害廃棄物の処理は、企業の生産と管理において常により困難な問題でした。 生態環境省は、「国家有害廃棄物名録」（改訂版ドラフト）（（意見募集草案））および「有害廃棄物識別基準の一般
規則」（GB 5085.7-2019）をそれぞれ2019年9月5日および11月12日にリリースしました。
その中でも、新しい「名録」は、3年以上にわたって実施されてきた「名録」の16エディションの修正です。主な修正内容は次のとおりです。内容が9から7に改訂されました;付録「国家有害廃棄物
名録」が修正され、7種類の有害廃棄物が追加され、7種類の有害廃棄物が削除され、8種類の有害廃棄物が削減されました;付録「有害廃棄物の免除管理インベントリ」、13種類の有害廃棄物の追加。
改訂されたドラフトが要請された後、生態環境省は、さまざまなユニットからのフィードバックに基づいてさらに改訂し、改善し、「国家有害廃棄物名録」（改訂ドラフト）（コメント用の2番目のド
ラフト）を形成し、2019年12月30日に 新しい「国家有害廃棄物名録」の正式版バージョンは、2020年にリリースおよび実施される予定です。
「有害廃棄物識別基準の一般規則」（GB 5085.7-2019）は、「有害廃棄物識別基準の一般規則」が12年間施行されて以来の最初の改訂版です。修正の主なポイントには、特定の用語と定義の追加ま
たは修正、識別手順のさらなる明確化、混合と利用および廃棄後の有害廃棄物の決定規則の詳細化が含まれます。さらに、付随する「有害廃棄物特定技術仕様」（HJ298-2019）も同時に改訂され、以
前の推奨基準が必須基準に変更されました。両方の標準は、2020年1月1日から公式に実装されます。
7．「危険貨物道路の輸送安全に関する管理方法」（交通輸送部令2019年第29号）
2019年11月10日、交通部、工業情報部などの六つの部署が連名で発表し、2020年1月1日より正式施行するもので、危険貨物の道路輸送事故を効果的に防ぎ、民衆の生命財産安全を保障することを
目的とする。
「方法」に記載された具体的な管理措置には次の事項が含まれる。積卸段階の安全管理の強化において、生産、経営企業の詰め替え作業が管理不備で違反輸送を許す問題に対し、積卸検査制度を設
立した。積卸作業者は「五つの検査必須項目」（車両には有効的な走行免許と運営免許があるか否か、運転手/護衛には有効的な資質証明書があるか否か、輸送車両などが検査の合格期限内にあるか否
か、積載する危険貨物が伝票に記載されるものと一致するか否か、積み替えた危険貨物がタンカーのタンクの適用媒介リストの範囲内にあるか否かなど）を実行しなければならない。要求を不リアでき
ない場合は積み替え若しくは積載してはいけない。
輸送途中の安全管理の強化においては、輸送企業が所属車両の運営を下請けに依頼したまま放置して管理しない問題に対し、危険貨物輸送車両の下請け運営を明確に禁止し、危険貨物輸送制度を設
立し、発車慣例検査、安全告知及び車両動態監視などにおける輸送企業の義務を明確化にした。
車両通行管理政策の統一化において、各地の危険化学品輸送車両通行管理政策が不統一という問題に対し、公安機関が法律に従って5種類の特定エリア、道路区間、時間帯で危険化学品車両の通行
を制限することができるように規定し、危険化学品輸送車両の高速道路通行を制限する必要がある場合、通行制限時間を0時から6時までとする。
「方法」では各部署の監督管理責任及び協力要求を明確にした。「道路輸送条例」「危険化学品安全管理条例」などの法令及び関連部署の「三定」職責に従って、職責別で監督検査を行うとの管理体
制を明確にした。また、交通部署も監督管理スタッフや企業に対して「方法」の宣伝とトレーニングを継続的に行い、2020年より「電子伝票」を重点的に推進し、危険貨物輸送許可の監督管理と承認を
強化するのと同時に、常圧タンカーを集中的に取り締まることで、危険貨物輸送の情報化監督管理をさらに促進する。
8．「中国で厳しく制限される有毒化学品カタログ」（2020年）
2019年12月31日、生態環境部は「中国で厳しく制限される有毒化学品カタログ」（2020年）の発行に関する公告を発表し、それを2020年1月1日より実施する。公告には「有毒化学品輸入環境管理
リリース通知書」の手続き説明と「有毒化学品輸出環境管理リリース通知書」の手続き説明を添付し、登記条件、申請書類、受付事業体、その後の監督管理などについて詳しい説明を付けた。
「カタログ」にはトリブチルスズ化合物、水銀などの8種類の化学品をリストアップし、「ストックホルムコンベンション」、「水銀コンベンション」、「ロッテルダムコンベンション」及び関連修正
案の管理コントロール物質が含まれ、各種化学品の許容用途について具体的な規定を行った。
危険化学品の監督管理は化学品に対する国の監督管理の最も重要な部分である。近年以来各種法令や政策が発表されたことからもその重要さがわかる。2020年「中華人民共和国危険化学品安全法
（草案意見調査書）」の発表は、民衆の生命財産安全を基盤に、危険化学品の管理マニュアルを法律レベルまで高めた。新たな法令の登場で、企業のコンプライアンスにある程度のハードルを齎し、一
部の人力と財力が消耗されることになるかもしれないが、その同時に実際の運行中に必要とされる法律と根拠を企業に提供し、多くの事故リスクを未然に防ぐことにもなる。事前の製品のコンプライア
ンスをきちんと整えれば、企業は益々スムーズに発展して行くに違いない。
詳細については、次の元の規制を参照してください。
1. 「内陸河川のエンバーゴ危険化学品のカタログ（2019年版）」：http://xxgk.mot.gov.cn/jigou/syj/201907/t20190705_3221562.html
2.「防爆および危険化学物質の公安管理のための管理措置」：https://www.mps.gov.cn/n6557558/c6622046/content.html
3. 「職場における危険因子の職業被ばくの制限パート1：化学的危険因子（GBZ 2.1-2019）」：http://www.nhc.gov.cn/fzs/s7852d/201909/7abe11973e2149678e4419f36298a89a.shtml
4.「危険な化学物質の特別な管理（初版）（協議ドラフト）」：https://www.mem.gov.cn/hd/zqyj/201910/t20191018_337802.shtml
5. 「全国有害廃棄物リスト（改訂版ドラフト）（意見募集草案）」：コメントのドラフト：http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk06/201909/t20190910_733172.html
6. 番目のコメントのドラフト：http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk06/202001/t20200103_757138.html
7.「有害廃棄物の識別に関する一般規則」（GB 5085.7-2019）：http://www.mee.gov.cn/ywgz/fgbz/bz/bzwb/gthw/wxfwjbffbz/201911/t20191115_742622.shtml
8.「危険物の道路輸送の安全のための管理措置」：http://www.mot.gov.cn/zhengcejiedu/weihuoysgl/xiangguanzhengce/201911/t20191129_3303036.html
9. 「中国の厳しく制限された有毒化学物質のリスト（2020）」：http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk01/201912/t20191231_756318.html
